新NISAを考える ①

マネー戦略

 2024年から「NISA」が新しく生まれ変わるということで、どのように活用していくのがいいか自分なりに考えてみようと思います。

「新NISA」のルールを確認

1800万の生涯枠

 投資金額ベースで、1800万円まで非課税の枠が貰える。

 課税口座では約20%税金で持っていかれるので、NISA枠での利益は実質2割増しです。1800万円もの枠があれば一般人には十分だと思われます。

 投資は時間軸が長くなればなるほど有利になりやすいので、この1800万円の枠をいかに早く埋めていくかが重要にになります。通称「1800万円修行」。

 一年で使える枠の限度は360万円なので、最速で5年で埋められます。資金があれば・・・。

 1800万円の枠は下の2つの枠に分かれています。

つみたて投資枠600万

 国が認める優秀な投資信託(インデックス投資)に、毎月分散投資する枠。

 一年で使える限度は120万円なので、最速だと毎月10万円づつ積み立てて5年間で埋まります。

成長投資枠 1200万

 つみたて枠よりも自由に使える投資枠。個別株や、ちょっと攻めた投資信託(アクティブ投資)にも使うことが出来ます。

 一年で使える限度は240万円なので、最速で5年で埋まります。

売却時に投資枠が回復

 NISA枠内の株や投資信託を売却した場合、簿価分(買った時の金額)の非課税枠を再利用できる。ただし、復活するのは次の年

 売った時と枠の回復する時で時間差があるので、一年以内にあまり売ったり買ったりするような取引には向いてない、というかほぼ使えません。

つみたて投資枠の戦略

 つみたて枠の使い方は、インデックスの投資信託でいいと思います。ほぼ、この選択で間違いなしです。

投資先、なにを選ぶか

 この枠の目的は長期分散投資をして世界の成長(インフレ)に取り残されない、あわよくばより裕福になろう。というものなので、世界全体や経済全体に投資するタイプの商品でいいと思います。

eMAXIS Slim 全世界株式

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

のどちらか。

 SBI証券だったら、

SBI・V・全世界株式

SBI・V・S&P500

でもいいと思います。

 現在の「投資の最適解」と言われている、世界の成長に投資するインデックス投資。

 普通の人(会社員とかしてる人)は、つみたて投資枠も成長投資枠も、これでOK!

成長投資枠の戦略

 先にも書きましたが、普通の人なら成長投資枠もつみたて投資枠と同じでインデックス投資しておけば間違いないと思うのですが、こちとら無職系。なんとか平均を上回りたいわけです。

 ということで、この成長投資枠は何か工夫していきたいですね。

ジャンル別のメリット・デメリット

個別グロース株系(日本でも米国でも)

銘柄例

 日本株であれば、「カバー」とか「ANYCOLOR」「ABEJA」のような上場したばっかりの会社。大きなところなら「メルカリ」「キーエンス」

 米国ならば、「テスラ(TSLA)」とかですかね。

 正直、よくわからんです。

メリット

・インデックス系や高配当系よりも高い株価上昇を得られる可能性があります。

 インデックスや高配当の期待リターンが3%~7%と言われているのに対して、グロース株といわれている株の成長は1年で10倍なんてのもあったりします。一躍お金持ちを狙うなら、これしかない?

・NISA枠を使えば、売却益が非課税なので大きく儲かったときには、より大きな恩恵が受けられます。

デメリット

・個別の株の成長を予測しなければならないので、ウデが必要です。

・投資した会社が成長しなかった場合や、むしろマイナスになる場合もありえます。

・膨大な数の上場会社から、これといった会社を当てるには時間と知識と根気とが必要です。(私にはこれが決定的にない。あれば会社クビになってないしなー)

米国の高配当系

銘柄例

個別株なら「コカ・コーラ」「P&G」「エクソンモービル」などですかね?(正直米国はよくわからんです)

ETFなら「VYM」「HDV」「SPYD」の高配当3姉妹「VTI」「VIG」も意外と配当高い。

メリット

・NISAで米国配当をもらうと、従来必要だった「外国税額控除」という面倒そうな手続きをしないで税率を10%に下げることが出来ます。

 米国の配当金は通常28.3%の税金が取られます。「外国税額控除」を使うと約20%まで税金を減らせます。(確定申告で還ってくる)

 NISAを使えば、何もしなくても10%の税金だけで済むので最大18.3%お得です。 

・特にETFならば、分散が効いていて、リバランスもやってくれるので買って放置しておけばOK。NISAで有利になる長期保有にも適しています。

デメリット

NISAは「非課税枠」にも関わらず、10%はどうやっても税金を取られてしまいます。(外国の制度なので国内の制度ではどうにもならない)

・高配当系は安定している代りに、グロース株投資ほどの株価上昇は得られないでしょう。

・米国株に投資するため、ドル円の為替リスクを負うことになります。(株価が+10%しても、ドル円が-10%ならば結果±0%です)

日本の高配当系

銘柄例

「2914 JT」「8306 三菱UFJ」「9432 日本電信電話」「8766 東京海上ホールディングス」など。

 日本の高配当ETFは最近いくつか良さそうなのが出てきましたが、まだ詳細や成績がわからないので対象から外します。

メリット

・日本の会社なので、配当金にかかる税金は完全に無しになります。通常より20%お得

・もちろん売却時の税金もなしです。

・配当金はあまり増減が大きくないので、キャッシュフローが予想できます。精神的な安定感がすごい。

・日本の会社ならば、情報も入ってきやすいので、ヤバくなった時にいち早く損切できます。

デメリット

・高配当系は成熟企業が多いため、あまり株価の値上がり益には期待しないほうがいいです。

・個別株投資になるので、会社が潰れたり減配されるとダメージ大きいです。

インデックス投資系

銘柄例

「eMAXIS Slim 全世界株式」eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」

つみたて投資枠と同じ銘柄。やっぱり、全世界or米国インデックスが最強

メリット

・世界の成長に比例して恩恵を受けられるので、大負けはしなそうです。

・投資信託で分配金なしのものならば、商品内で再投資してくれるので評価益を安定的に上げてくれるはず、です。

現金化するのに売却が必要なので、めんどくさがって無駄遣い防止になるかもしれません。

デメリット

・分配金なしなので、資産は増えていっても、日々の生活(キャッシュフロー)は楽になりません。

・現金化するには売却が必要です。めんどくさがって資産配分(アセットアロケーション)が崩れてしまうかもしれません。

私の結論

 成長投資枠をどうするかが検討事項なのですが、

 合理的に考えれば、「つみたて投資枠」も「成長投資枠」もインデックス投資にするのが最適解なんだと思います。(あとは、毎月どれだけ入金できるかが大事)

 しかし、無職にとって定期的に収入がちょっとでもある配当金というのは最高の精神安定剤

 グロース投資は私にはウデが無いので絶対無理なので選択肢から外します。

 感情的には「高配当系」、理屈的には「インデックス系」。

 新NISAが始まるまで、もうちょっと考えてみます。


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