ちょっと前に「里見八犬伝」が世間の話題にあがっていたので、ふらりと南房総にまた行ってきました。
「南総里見八犬伝」は江戸時代後期に曲亭馬琴さんという作家が書いた、今のラノベの元祖みたいな物語です。
その昔、南房総を支配した里見氏をモデルに描かれていますが、史実とはけっこう離れていて完全なフィクションですね。それでも、物語の舞台となった場所は実在するので、そこを探して行ってみました。
道の駅「富楽里とみやま」
まずは聖地の近くの道の駅へ。聖地巡礼には体力が必要なので充填していきます。
一階 お土産屋
入って一階はお土産物屋さん。地域の名産品や銘菓、野菜、海産物なんかを売っています。
階段
階段には早速、八犬伝要素が。和紙のちぎり絵だそうです。
二階 グルメ
二階にはフードコート。美味しそうな店が詰まってます。
今回はそのなかでも、八犬伝っぽい名前を冠したこのお店。「伏姫和牛 小柴牧場」さんでお昼をいただきました。
カルビ丼。めっちゃ美味しかったです。肉が柔らかい。近くの牧場で育てた南房総ブランド牛の「里見伏姫牛」を使っているそうです。
そして牛串。一切れ一切れがステーキです。甘い脂と程よい塩コショウが口の中で混ざり合って、最高でした。
食後の一品を探しているとイタリアンな雰囲気のお店が。「近藤牧場」さんでアイスカフェラテを購入。
いい感じの外テラスがあったので、八犬伝の舞台となった山々を見ながら食後のコーヒーを堪能。めっちゃ暑かったので他のお客さんはだれも座っていませんでした。
さて、ではいざ聖地へ!
伏姫籠穴
富楽里とみやまの程近く、富山(とみさん)という山の中に一つの洞窟があります。
物語序盤で「伏姫」が、悪女「玉梓」の怨念を消すために愛犬の「八房」と共に籠り、読経したとされる洞窟です。 もちろん、伏姫はフィクションの存在なのでこの洞窟がなぜ作られたのか?という謎はわからないままなのだそうです。
物語にしか出てこない洞窟が実在する。なんともロマンあふれる設定ですねー。
入り口には立派な門があり、その前に駐車場があります。5~6台くらいは停められますかね。トイレもありました。
ただ、この門までの道が非常に狭く、乗っていったスポーツタイプの車では入って行けませんでした。行く方は車高の高い車で、ちょっと傷ついてもいい覚悟で行きましょう。
今回は、ちょっと離れた南房総市無料駐車場に止めてそこから歩きました。道は細いですが森林浴がてら気持ちよく歩くことが出来ます。真夏日でなければ・・・。
さて、門を抜けて森の中の階段を10分ほども進むとついに伏姫が籠ったとされる洞穴が姿を現します。穴の前には趣深い扉があり、伏姫様による解説の巻物が掲げられています。是非一読されてから洞窟を見てみてください。
けっこう鬱蒼とした森の中にある洞窟で犬と一緒に籠った伏姫様。けっこう気合入った人だったんですねー。
館山城 八犬伝博物館
伏姫籠穴の散策でへっとへとになってしまいまして、予定していた滝田城跡の見物をスルーして館山城に。真夏日に行くところじゃなかった気がします。無職は貧弱。
館山城の中は、実は里見八犬伝の博物館となっていて貴重な資料がいろいろと保管・展示されています。
しかし、実はこの城は駐車場から数百メートルもの坂道を歩いて登らなければなりません。へっとへとの無職にはきつい道のり。死ぬかと思いました。(土日はシャトルバスで上がれるらしいです。是非ご利用を)
残念ながら、一階のショーケースの中は写真撮影禁止ということでした。江戸時代の貴重な資料や、歌舞伎やNHKの人形劇で使われた道具などが展示されていました。正直ヘトヘトであまり落ち着いて見れませんでしたが・・。
最上階からは館山の街が一望できる素敵な景色が見れます。
南には海と街が!
北には街と山が! 遠くに伏姫籠穴のある富山も見えますね。
毎年やってるかはわかりませんが、「南総里見八犬伝総選挙」なるものもやっていました。ぜひ推しに一票入れに行きましょう。10月9日まで投票できるみたいです。
感想
暑かったー。さすがに真夏日の昼間にうろうろ歩き回るものじゃなかった。
館山城の資料はじっくり見れなかったので、また見に行こう。こんどはシャトルバスがあるときに。
八犬伝の聖地は他にも色々南房総にあるみたいなので、まだまだ見て回れそうだ。
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